LAST UPDATE 2003/03/11
●第4話「次世代DVD(青紫色レーザーDVD)関連情報」
−20「ソニーが世界初の Blu-ray Disc レコーダを4月発売」
”アっ”と驚く何とやら・・・大容量光ディスク(Blu-ray Disc,ブルーレイ・ディスク)の発売が発表になりました。
またまたソニーさんです。最近の情報(展示会での試作機の展示や日亜化学工業との提携など)から、ソニーがかなり
先行している事はわかりましたが、何で今なの?とみなさんビックリしている様です。
○世界初BSデジタルチューナー内蔵ブルーレイディスクレコーダー 発売
デジタルハイビジョン映像を、直径12cmの光ディスクに高画質で約2時間記録可能
2003.3.3
ソニー潟vレスリリース
ソニーマーケティング株式会社は、次世代大容量光ディスク"ブル−レイディスク"(片面1層、23ギガバイト)に、
最大36Mbpsという高速データ転送レートの特長を活かし、BSデジタルハイビジョン放送※の高画質信号を約2時間記録
・再生できる、世界初のBSデジタルチューナー内蔵ブル−レイディスクレコーダー『BDZ-S77』を発売します。
※映像に付加されたデータ情報を含む
BSデジタル放送の開始、大画面ディスプレイの登場により、家庭のテレビで高精細な映像を気軽に楽しむユーザーニーズが
増加しています。
本機は、映像の記録にBSデジタル放送でも用いられている国際標準MPEG-2 TS(トランスポートストリーム)方式を採用しています。
そのため、デジタル放送との親和性が高く、またBSデジタルハイビジョン放送に付加されたデータや、5.1chサラウンド音声圧縮方式の
MPEG-2 AACも、そのまま記録・再生することが可能です。ブルーレイディスクに記録したデジタルハイビジョンの映像を、
オンエア放送と同等の高画質、高音質でお楽しみいただけます。
通常の地上波放送も、MPEG-2 TS方式にデータを変換し、MPEG-2ビデオ(MP@ML)の最大映像転送レートによって、
高画質な映像が約3時間(HRモード時)記録できます。
SR/LRモード時では、それぞれ約6時間/12時間の長時間記録が可能です。
また、不正なコンテンツ複製を防止する、高度な著作権保護機能を搭載しています。
ディスクの記録・再生互換について
・記録:ブル−レイディスク※
・再生:ブルーレイディスク※、DVDビデオ、DVD-RW(ビデオ、VRモード)、DVD-R(ビデオモード)、
音楽用CD、CD-R(CD-DA)、CD-RW(CD-DA)
※ブルーレイディスクの書き換え型規格(RE)に準拠したもの
・・・中略・・・
※商品の詳細は、ブルーレイディスクホームページ
http://www.sony.co.jp/BD
でもご覧いただけます。
※お客様からのお問い合わせ先:
ソニーマーケティング(株)お客様ご相談センター
TEL 0570-00-3311(ナビダイヤル) 03-5448-3311(携帯電話・PHSの場合)
※ソニードライブURL
http://www.sony.co.jp/SonyDrive
○いよいよ「青の時代」へ,ソニーが「Blu-ray Disc」1号機を発売
2003.3.3 NIKKEI ELECTRONICS
NE ONLINE
ソニーは青紫色レーザ光源を使う次世代光ディスク規格「Blu-ray Disc」に準拠する世界初の録画機「BDZ-S77」
を発表した。2003年4月10日に発売する。希望小売価格は45万円。BSデジタル放送チューナを内蔵し,
HDTV映像を約2時間録画できる。録画機の外観は,同社が2002年9月の「ソニードリームワールド2002」などで
出展した試作機とほぼ同じだ。
Blu-ray Discに関しては同年2月17日に同規格を策定したBlu-ray Disc Foundersが,書き換え可能な
光ディスク規格「RE(Rewritable)」のライセンスを開始したばかり。この動きを受けて「ソニーが
近々製品発表するのでは」とのうわさが業界内で流れていた。赤色レーザ光源を使うDVDプレーヤの登場から約7年,
光ディスクにいよいよ「青の時代」が訪れる。・・・
○ソニーが来月、初の「ブルーレイ」録画再生機投入
2003.3.4 日本工業新聞
JIJ web
ソニーは3日、松下電器産業や蘭フィリップスなど日韓欧9社で標準化を進めている青紫色レーザーを利用した
次世代大容量光ディスク「ブルーレイディスク」への録画に対応した世界初の録画再生機を4月10日に
市場投入すると発表した。
発売するのは、BSデジタルチューナーを内蔵した「BDZ−S77」。最大で毎秒36メガビットという
高速データ転送レートにより、片面一層23ギガバイトのディスクにBSデジタルハイビジョンの高画質映像を
約2時間録画できる。また高度な著作権保護技術により、1回に限り録画を許可された映像の記録も可能だ。
再生機能については、ブルーレイディスクに加えDVD(デジタル多用途ディスク)ビデオ、DVD−R/RW
(追記型/書き換え可能型DVD)などに対応している。価格は45万円。生産計画は明らかにしていない。
同時に、録画用ブルーレイディスク「BF23G」を発売する。記録容量は片面一層23ギガバイト。価格は3500円。
次世代光ディスクは、DVDやCDと同じ直径12センチの光ディスクだが記憶容量はDVDの約5倍。
デジタル放送の普及が期待される中で、現行DVDでは不可能だったハイビジョン録画を実現する初の光ディスクだ。
一方、DVDの標準化団体であるDVDフォーラムも、次世代光ディスクの仕様書作成に乗り出している。
同フォーラムへのブルーレイディスクの提案はなく、現在は東芝とNECが共同で提案した技術について検討中。
早ければ3月中に会員向け仕様書を発行し、6月には一般に開示する方針だ。
ブルーレイディスクの光透過保護厚が0.1ミリであるのに対し、フォーラムの仕様は0.6ミリと、これらのディスク間に
互換性はない。今後は、少なくともROM(再生専用)ディスクの共通化が課題となる。
○ソニー、世界初の「ブルーレイ」対応録画・再生機を4月発売
2003.3.4 日刊工業新聞
Business Line
ソニーは3日、世界で初めて次世代大容量光ディスク「ブルーレイディスク」に対応した録画・再生機を4月10日から
発売すると発表した。同商品は記録容量は現行DVDの約5倍の23ギガバイト(片面1層式)で、デジタルハイビジョン
放送を約2時間録画・再生できる。価格は45万円。同時に発売する録画用ディスクは3500円。販売計画は未定。
発売するのは「BDZ―S77」。BSデジタルチューナーを内蔵している。記録方式は国際標準のMPEG―2TS。
BSデジタルハイビジョン放送のデータや5・1chサラウンド音声圧縮方式のMPEG―2AACもそのまま録画・再生できる。
通常の地上波放送もデータ変換し、高画質映像が約3時間(HRモード)、SR/LRモード時で約6/12時間録画可能。
再生面の互換性では、DVDビデオ、DVD―RW(ビデオ・VRモード)、DVD―R(ビデオモード)、
音楽用CDやCD―R/RWに対応している。
ブルーレイはソニーや松下電器産業など国内外9社が提唱している次世代光ディスクの規格。このほど9社はライセンス供与を
開始したが、同規格の普及に最も熱心なソニーが最初に商品化するといわれていた。
ただ、注目されていた価格は45万円で、当面はマニア層が購買の中心となりそうだ。また、再生専用ディスクの規格も
まだ決まっておらず、映画などのソフト発売も先になるため、ソニー以外のメーカーはすぐに商品化する予定はない。
一方、東芝とNECは次世代大容量ディスクで「AOD」という別の規格を提唱している。
○ソニー、世界初のBlu-rayレコーダを4月発売
2003.3.3
ZD Net JAPAN
ソニーは3月3日、次世代大容量光ディスク「Blu-ray Disc」を記録媒体とする世界初のレコーダ「BDZ-S77」を4月10日に
発売すると発表した。BSデジタルチューナーを内蔵し、ハイビジョン画像を約2時間記録できる。45万円。
Blu-ray Discに対応したレコーダの第1弾となる。DVDの約5倍となる23Gバイトのディスクを使用することで、
BSデジタルハイビジョン放送を約2時間記録可能。映像の記録にはMPEG-2 TS(トランスポートストリーム)を採用。
BSデジタルの5.1ch MPEG-2 AACをそのまま記録でき、デコーダ内蔵アンプに接続すればサラウンド再生を楽しめる。
アナログ地上波放送もMPEG-2 TSに変換して記録する。録画モードは3モードを用意。最高モードの「HR」時で
ビットレートは15Mbpsまで対応し、約3時間の記録が可能だとしている。「SR」モード時は約6時間、
「LR」モード時は約12時間分を録画できる。
記録はBlu-ray Discのみ。再生はBlu-ray Discのほか、DVD-Video、DVD-R/RW、音楽用CD、CD-R/RW(CD-DA)をサポート。
DVDなどのプログレッシブ再生に対応した。
著作権保護機構を備え、1回だけの録画が許可されたコピーワンスコンテンツにも対応している。ディスクカートリッジには
5けたのID「ディスクマネジメントID」が付加されており、レコーダは最大100枚まで自動的に記憶してくれるため、
コンテンツライブラリの管理が容易に行える。
ドライブ部のピックアップには新開発の2群対物レンズを採用。ドライブユニットはオイルダンパーとスプリングによる
4点懸架で衝撃から守るフローティング機構を備えている。新開発LSIによるハイビジョン用デジタルノイズリダクションにより、
フレーム間ノイズとブロックノイズを軽減する。プログレッシブ再生時用のIP変換用LSIも搭載し、DVDからアナログ外部入力まで、
さまざまなソースで高画質なプログレッシブ映像が楽しめるとしている。
サイズは430(幅)×135(高さ)×398(奥行き)ミリ、重さ約14キロ。
同時に録画用Blu-ray Disc「BF23G」を発売する。カートリッジ式の片面1層23Gバイトで記録時間はSRモード時で360分。
価格は3500円。
○ソニーのBlu-rayレコーダをめぐる「謎」
2003.3.4
ZD Net JAPAN
華々しい製品発表会もなく、ソニーのBlu-rayレコーダが突如発表された。なぜこの時期にこの形での発表になったのか、
そして出荷台数や詳細な仕様はどうなっているのか。この製品は現時点で、あまりにもたくさんの「謎」が残されている
年末の地上波デジタル放送の開始に向け、リリースが予想されていた次世代光ディスクレコーダがいよいよ登場する。
ソニーから本日発表された世界初のBlu-ray Discレコーダ「BDZ-S77」がそれだ。だが、話題性が高い割には、謎が多い製品
となってしまっている。
まず、3日の発表についてだが、この製品についてはかねてから発表時期に関する話題が絶えなかった。思い起こせば、
昨年10月にCEATEC Japanにおいて同社が展示した試作機は、その完成度のあまりの高さから「ソニーが来年2月に発売するらしい」
――と業界では一時期話題になったことがあった。しかし、その後、目だった動きもなく、それは一時期トーンダウンした。
それに追い討ちをかけるように、同社の安藤国威社長が今年1月に開かれたCESの基調講演で「Blu-ray Discレコーダは2004年から」
とコメント。業界では、これを受けて「あれだけBlu-ray Discレコーダに積極的だったソニーに何があったんだろう」――と逆に
話題になったものだ。だが、メデタク(?)話題の製品は、なんも前触れもなく本日発表された。世界初という話題の製品の割には、
製品発表会も開かれない異例の形というオマケまでついて……。
なぜ大々的な発表を行わなかったのか?
Blu-ray Discレコーダは、いわずと知れたHD-TVの録画を主たる用途に想定した次世代の光ディスクレコーダである。
Blu-ray Discファウンダーズと呼ばれる日欧韓の主要家電メーカー9社からなる業界任意団体で規格化されたものだ。
ソニーは、以前よりその開発をもっとも意欲的行っていたメーカーとして知られている。それは、各展示会への試作機の
出展状況などをみても明らかであった。しかし、不思議なことに、世界初となる「BDZ-S77」の発表は、リリースのみで、
その発表会が開かれる予定はないという。「現在のところ発売予定日の4月10日までの間で発表会等の予定はない」
(ソニーマーケティング広報部)。
その理由についてソニー広報部は「そういった(なぜ製品発表会を開かなかったかという)問い合わせは多くいただいていますが、
取り立てて意味はありません。」と話している。
「世界初とはいえ、すでに展示会などにおいて何度もお見せしていますし、昨年から展示会等で、お見せしていたときから、
春ぐらいには商品化したいといっていました。その流れの中で発表に至ったというだけです」(同社広報部)。
だが、他のメーカーでは、「通常、こういった話題性の高い製品の場合では、発表会を行うものなのですが――不思議ですね」と
いぶかしがる。いずれにせよ、世界初の製品の割には、なぜか寂しい船出なってしまったという感じはぬぐえない。
現在ところ、BDZ-S77のメディア向けの説明会なども予定されていない。ただ、ソニーマーケティングでは、
時期は未定としながらも銀座及び大阪のソニープラザにおいて、「展示を予定しており、実機をユーザーが触ることができる
機会を設ける予定」と話す。発表会は、開かれないようだが、実機をユーザーが触ることができる機会は準備されているようだ。
製品面でも謎が多いBDZ-S77
BDZ-S77は、製品面でも“謎”が多い。現時点で不明な点をざっと挙げただけでも、次のようなものがある。
(1)現在策定中の再生専用ディスクは読めるのか?
(2)2層記録メディアの読み出しはできるのか?
(3)コピーワンス番組を録画したときのアナログ出力はどうしたのか?
(4)地上波デジタル放送が始まったときのチューナーサポートをどうするのか?
(5)青紫色レーザーの数は取れるのか?
まず、再生専用ディスクのサポートだが、以前、松下電器産業にインタビューしたときに同社では、製品の発売時期の見通しを
次のように話していた。「基本的には、できるだけレコーダにROMの再生環境を入れ込むことが重要だと思っている。その認識は、
皆さん共通だと思う。ROMを再生できるようにしてから発売したい、という価値観は(私たちも)だいたい合ってます」
(松下電器産業メディア制御システム開発センター所長田中伸一氏)。
ソニー自身ではないが、これはBlu-ray陣営の主要メーカーである松下のコメントである。最初の製品リリースという
重要な問題については当然、陣営内での調整はあったのだろう。そう考えると、再生専用ディスク規格は現状でプレリリース
バージョンにあたる「Ver0.9」のリリースが間近なのかもしれない。
だが、そうでなかったとき、この製品は、再生専用ディスクを再生できない可能性がある。詳細が不明であるため、
実際にどうなっているのか分からないが、この点は非常に気にかかる。
また、2層記録メディアについてだが、同じ松下のインタビューにおいてもはっきりと「オプション」扱いと明言されている。
つまり、サポートは、メーカー間の自由でよいということになる。この製品では、もちろん、記録はサポートしてないが、
“再生”に関してはどうしたのだろう。一般に光ディスクは、記録に使用するレーザーパワーは、再生よりも高い。
つまり、記録はできなくても再生のみをサポートできる可能性はある。この点についても現時点では不明だ。
次が、コピーワンス番組のアナログ出力に関してだ。HD-TVをターゲットとしたBlu-ray Discでは、デジタル放送を記録し、
それをアナログ出力するだけでもかなり高い画質をえることができる。このため、著作権保護技術に関しても
かなり高レベルなものを考えているということが知れらている。事実、松下電器産業のインタビューでも
アナログ出力に関しても著作権保護技術の導入を予定しているとしていた。この製品で、これはどうなったのだろう。
BSデジタル放送などでは、コピーワンスの番組が放送されている。もちろん、これらを録画したものをデジタルで
コピーできないことは当然にとしても、アナログで出力したときの複製管理をどうしたのか。これまでの経緯を考えれば、
当然、何らかの保護技術を導入しているはずだ。この点をどうしたかにも注目が集まる。
また、BDZ-S77では、BSデジタルチューナーと地上波アナログチューナーの2つのチューナーを内蔵しているが、
まだ放送が始まっていない地上波デジタルのチューナーをどうやって接続するのだろう。BDZ-S77では、i.LiNK(BD)と呼ばれる
端子を2つ搭載しているので、これを使用して接続することになると想像されるが、いずれにしても詳細は不明だ。
さらに、i.LiNK(BD)という端子自体についても、現在のところ詳細は明かされていない。言葉からも分かるようにおそらく、
これまでのi.LiNKに何らかの機能を追加したものだろう。可能性が高いのはIEEE1394を使って著作権保護されたコンテンツを
転送する際に使用される規格「DTCP(Digital Transmission Content Protection)」を絡めたものだが、これも詳細は不明だ。
最後が、キーパーツとなる「青紫色レーザー」の数に関する問題だ。実のところ、青紫色レーザーの歩留まりについては、
現在でも詳細は不明だ。専門家に話を聞いても「長時間発信できるレーザーは確かに取れる。だが、そんなに多くとれない
のではないか」――とする声が多い。あるメーカーは、「ソニーは、日亜さんと提携を結びましたし、その点については、
何か裏技でもあるのかもしれませんね」と話す。
いずれにしても、以前より言われていた話だが、BDZ-S77では、「選抜レーザー」を採用している可能性が高い。
とすると、その数は、かなり少ないのではないかと想像される。そしてそれは、BDZ-S77の希望小売価格にも現れている。
光ディスク業界には、レーザーの価格の100倍の価格が製品価格になるという1:100原理というのがある。
これから想像すると今回の製品レーザーの価格は、4500円ぐらいということになる。もちろん、この場合の
レーザーの価格というのは、ユニット化されたものではなく、純粋なレーザーそのものの価格である。
これが4500円と想定できるということは、間違いなく数はそう多くないはずだ。
ソニー広報部では、現在のところ、BDZ-S77の初期出荷台数、月産台数ともに「公表できない」と話している。
いよいよ出荷が始まるBlu-ray Discレコーダだが、他のメーカーがどうするのかにも興味が集る。
松下電器産業では、「BDの開発は当然やっているが、発売時期等は未定。当社では、DVDレコーダを中心において
開発を行っている」(広報部)と話す。
また、DVDフォーラムにおいてAOD規格を策定中の東芝では、「今回のソニーの発表については、特にコメントは
ありません」としながら「AODの規格化は順調に推移している。当社では、デジタル放送が立ち上がるのはまだ先のこと
だと考えており、現状すぐに製品化する予定はない」(広報部)と言う。
発表を受けて関係者に話を聞いてまわったが、その謎は深まるばかりだ。さて、次世代光ディスクレコーダの
この静かな船出は、“嵐の前の静けさ”となるのだろうか。
○ソニー、Blu-ray Discレコーダのすべてを語る
2003.3.7
ZD Net JAPAN
どんな狙いで発表したのか。詳細な仕様はどうなっているのか。そして、今後はどうしていくのか。
世界初のBlu-ray Discレコーダ「BDZ-S77」を発表したばかりのソニーに、この製品に関するさまざまな“謎”に答えてもらった
ソニーが3月3日、世界初のBlu-ray Discレコーダ「BDZ-S77」を発表。これによって、光ディスク業界はついに
“ブルーの夜明け”を迎えた。
このBlu-ray Discレコーダは、HD(High Definition)品質の映像録画ターゲットとして開発されたこともあり、
次世代の光ディスクレコーダとして、以前から注目を集めていた。すでに始まっているBSデジタル放送だけでなく、
年末には地上波デジタル放送が始まる。それだけに、この製品に対する期待は大きいものがあったのだ。
だが、その一方、この製品は、発表会が開かれなかったこともあり、仕様や戦略などで不明な部分も多かった。
さまざまな“謎”には、どんな答えがあったのか。
Blu-ray Discレコーダ「BDZ-S77」の未公表部分の仕様や今後の展開などについて、ソニーに話をうかがうことができた。
Blu-ray Discレコーダは、将来を考えた理想的な製品の追求
「今から2年後、3年後、5年後と考えると、BSデジタル放送はすでに始まっていますし、地上波のデジタル放送も
始まっています。お客さんのHDへの需要とか、長時間記録や高画質といった要望は当然増えます。
価値基準は、変わっていくんです。その準備を含め、われわれは、一番理想的な商品は何かと考えました。
そうしてできたのが、今回の製品です」。
次世代の光ディスクレコーダ「BDZ-S77」の開発経緯について、ソニー AV/IT開発本部 企画部 統括部長 河内幸紀氏はこう話す。
記録型DVDの次を担う次世代光ディスクBlu-ray Discレコーダ(以下、BDレコーダ)を世界で初めて商品化したソニーでは、
今あるものを急速に置き換えるのではなく、長期的な視野に立って製品を発売したのだという。
「当然のことながら、かなり長い時間、市場ではDVDとBlu-rayが共存していくと思っています。Blu-ray担当としては、
どこかでBD一本になってくれたらいいなとは思いますが、そうもいかんだろうと」(河内氏)。
これは、もっともな話。DVDは爆発的といってもよい速度で普及を始めており、BDレコーダがで出たからなくなる
というわけではない。そして、それがわかっているからこそ、BDZ-S77でも、従来からあるCDやDVDの再生をサポートしている。
これは、Blu-ray Discが一気にDVDに取って代わることを意味しているのではなく、次第にレコーダ市場を置き換えていく
ということを見越しているからだ。
「ソニーとしては、“今”という時間だけを切り取れば、当然、BDがハイエンド、DVDは、普及帯ということになります。
ただ、フォーマットとしてのDVDがなくなるわけではありません。BDレコーダが将来もっと安くなれば、ある程度のところは、
BDレコーダで間に合うでしょう」(河内氏)。
加えて、河内氏は、BDレコーダと記録型DVDレコーダでは、きちんと差別化ができていると話し、
BDはハイエンドユーザーには魅力がある製品だという(編集部注:ソニーのDVDレコーダ戦略については、
別途インタビューを掲載予定)。
「Blu-rayは、(記録型DVDレコーダと比較して)価格も違いますし、用途も違います。そしてベネフィットも違います。
(BDは)SDであっても、圧倒的に高画質なんで、画質を追求するという方なら、お求めいただけると思っています。
つまり、何を記録するかということ。1つはもちろんHDですが、SDということでも、パーソナルコンテンツ、
例えば、カムコーダならBDで記録した方がきれいです。購入される方が、そこにどれだけこだわりをもたれるかによります」。
また、リアルハイビジョンをすでに楽しんでいるユーザーには、テープからより便利なディスクに移行できる
というメリットがある。
「リアルハイビジョンでやっている人は、D-VHSで録ると、DVDより絵がきれいだというのは、ご存知なんです。
それで、取り貯めている人がいて、そういう人ならすぐにお買い求めできる商品だと思います。
自分のところで放送を撮ったら、圧倒的にきれいなんですから、それをテープではなく、ディスクにしたい
という要望はありますよね。そういう人がだんだんに増え、BSデジタルがもっと普及し、地上波デジタルが始まったり
とで浸透してくれば裾野が広がっていくと思います」(河内氏)。
製品化を急いだため、ある程度、割り切って設計した
「2層メディアは、1号機では対応していません。やっぱり、待っているお客さんがたくさんいて、
とにかく早くしろ、早くしろと言われていました。1号機は、とにかく早く出すことが目標でしたんで、
対応できないものは、もう仕方ない。それでも買ってくださるお客さんに買っていただければ、ということです」(河内氏)。
1号機となるBDZ-S77は、まずは、製品化に主眼を置いたと話す河内氏。この製品では、このため、すでに決まっている部分や
現在策定中の一部の規格をサポートしていないという。
「ROM(再生専用ディスク)も、策定中なんでなんとも言えません。ただ、難しいかと思います。やっぱり、まだ決まっていない
フォーマット策定中のものを1号機でやる(サポートする)というのは、難しいのでは。それでも、日本はリライタブルで十分な
市場がある。つまり、HDという力強い味方があるんで、使用目的がクリアじゃないですか。HDをリムーバルへ保存する
というソリューションがあるんで、しばらくは(それで)いきましょうと」(河内氏)。
年末にも始まる地上波デジタルチューナーのサポートについても同様。
「地上波デジタルのチューナーは、今のままだと対応していません。対応できるかどうかは検討してみないと
なんとも言えません」(河内氏)。
2つあるBDレコーダ専用のi.LiNK(BD)端子を使って接続はできないのかとたずねてみたが、それも難しいのではないかという。
「放送というのは、規格が決まっていても実際やらなかったり、規格が変わったり、途中から追加されたり、いろいろあるんです。
だから、実は、BSデジタルだけとってもすごく難しい。BSデジタルを積んだというだけで、検証にとてつもなく工数が
かかっています。正直言って、始まってもいないものに対応するなんて不可能なんです。だから、最初から、
視野に入れようがなかった。もちろん、始まった以降のモデルでは、早急に対応していかなければならないというのは、
百も承知しています」(河内氏)。
これからも分かるようにi.LiNK(BD)端子は、基本的にBD同士のコピーに使用するもの。「基本的には、コピーフリーの
コンテンツをデジタルでコピーするというときに使用するということになります。(河内氏)」
また、河内氏によるとi.LiNK(BD)端子は、著作権保護機能を対応したものとなっており、アナログ出力に関しても同様だという。
「i.LiNK(BD)は、著作権保護機能を入れています。i.LiNKは、基本的にDTCPです。例えば、コピーワンスの番組であれば、
それをコピー不可に変更して出力しますし、アナログは、CGMS-Aに対応しています。480iコンポジットとかD1とかは、
マクロビジョンをちゃんと付けて、CGMS-Aをちゃんとディテクトして、ノーモアであれば、チェックするようになっています」(河内氏)。
ただし、現状のBDレコーダでは、ウォーターマークについては、未搭載。
「当然、アナログでもコピーコントロールができるようになっています。それは、全く問題ありません。
ただ、ウォーターマークは、まだ入っていません。ROMの方では視野には入れていますが、
今のところサポートについては全くの未定です」(河内氏)。
レーザーは問題ない、今後は大容量化と高速化を視野に
以前から言われていることだが、次世代光ディスクレコーダの今後の展開において一番の問題点とされてきたのが、
そのキーパーツである「波長405nmの青紫色レーザー」の数である。
河内氏にその点についてうかがったところ、意外にも「全く問題はない」との答えが返ってきた。
「レーザーの数は、販売計画台数がよほど上に変わらない限り全く心配していません。
1号機は、日亜化学工業製でいっていますけど、自社製もスタンバッていますし、全然問題ありません」(河内氏)。
また、ユーザーにとって気になるBDレコーダの将来展開について、河内氏は、「1号機は、シンプルにいきましたけど、
コストがこなれてきたときには、HDDを搭載するということはあるでしょう。200GBとか300GBぐらいないと、長時間記録できません。
ですから、それぐらいのものがリーズナブルで入るようになれば、付加価値モデル等のラインナップを作るということは当然ありえる
と思いますし、否定はしません」と話す。
ただし、河内氏に話をうかがう限りでは、HDDがすぐに搭載されるというわけではないようだ。
「2年ぐらいは、2層メディアですとか、転送レートをもっと上げていこうとかやっていくと思うんですよね。
少なくともSDは、メディア1枚で50GBあれば、HDDが無くても十分。例えば、今のDVDのように、HDDがないと
実際の使用が限定されるとか、あったほうがすごく便利になるというのは、HDに関してならばあると思います。
というのも、HDは、2層にしても4時間しか記録できませんから」(河内氏)。
加えて、DVD-RAM/RレコーダやHDD内蔵のDVDレコーダで標準的機能として人気の高い、追っかけ再生についても、
同社はしばらくは見送る予定だ。
「追っかけ再生については、1号機ではできません。追っかけ再生は、シークとかありますんで、相当転送スピードが要るんです。
もちろん、SDだけならできるんですけど。商品企画的には、HDDを積んじゃえば解決できますし、
なので、しばらくは見送ろうかと思っています」(河内氏)。
「BDのフォーマットをDVDの上位に位置づけるというわけではなくて、BDも近い将来普及させたいという気持ちがあります。
ですから、いつまでも高級機然として、上のほうにちょこんといるだけではしょうがないとは思っています。
そこに対する情熱の強さは、もしかしたら、他社さまよりももう少し積極的かもしれません」(河内氏)。
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