Laser IroIro
 LAST UPDATE 2002/04/09(2002/07/23改訂)
 ●「LD(レーザーダイオード)ニュース・スクラップ」その4


 ●松下、ナノレベル精度の3次元測定機を開発 2002.4.8 日刊工業新聞Business Line

 松下電器産業は非球面レンズや半導体ウエハーなど、大面積の微細部をナノレベル精度で測定する
 3次元測定機を開発。松下やソニー、オランダ・フィリップスなどが開発する大容量光ディスク
 「ブルーレイ」のレンズ加工が行える業界初の測定機。松下は同測定機をブルーレイ開発企業のほか、
 ブロードバンド光通信ユニットや半導体製造装置業界向けに5月から受注を開始、
 初年度50台の販売を見込む。

 新開発の測定機は、測定物とプローブ(探針)をナノレベルまで近付けると発生する微小な反発力を
 抑えるため、プローブ部に従来のルビーに替えてダイヤモンドを採用。先端の曲率半径を
 2マイクロメートル、頂角を45度の円すい形状に加工することで、これまでプローブ先端が
 入り込めなかった波型形状の谷部やくぼみ部を、10ナノメートルの高精度で測定可能となった。

 今回開発した測定機は高精度で、測定領域も最大400ミリメートル四方と広いため、今後は
 非球面レンズや電子部品、半導体製造分野に利用拡大を図る考え。

 ●松下電器,次世代光ディスクなどに向け,誤差10nmの高精度三次元測定機を開発(発表資料要約)2002.4.8
  日経BP社NE ONLINE
 2002/07/22日経エレクトロニクスNE ONLINE様の指導により本文削除

 松下電器産業は,独自開発の原子間力プローブの搭載により,半径2μmの微細コーナーまで10nmの
 誤差で,最大400 mm×400 mm×90mmのエリアまで測定できる三次元測定機を開発した。
 青色レーザを用いた次世代大容量光ディスク用の非球面レンズ,ブロードバンド対応の
 光ファイバ通信用部品,大容量メモリの表面凹凸形状など,ナノ・レベルの微細形状が
 測定できるようになったという。

 ●ニュース・リリース 2002.4.5

ナノレベルの加工を強力にサポート
大面積の微細部をナノ精度で測る超高精度三次元測定機を開発
2002年5月より受注開始

【要 旨】
松下電器産業(株)は、独自の新型原子間力プローブ(探針)[1]を搭載することにより、
半径2ミクロン(μm)の微細コーナーまで10ナノメートル(nm)[2]の超高精度で、
最大400×400×90(mm)のエリアまで測定できる三次元測定機を開発し、ナノレベルの
加工を強力にサポートできるようにしました。

【効 果】
本装置により、青色レーザーを用いた次世代大容量光ディスク用の非球面レンズ[3]、
ブロードバンド対応の光ファイバー通信用部品[4]、大容量メモリーの表面凹凸形状等、
ナノレベルの微細形状が測定できるようになりました。

【特 長】
1.狭くてプローブ先端が入り込めなかった波型形状の谷部や窪み部も、曲率半径2μmの領域まで測定ができます。
2.高速測定により、設計値と実製作品との誤差比較や補正加工の繰り返しを容易にし、設計通りの加工形状が実現できます。
3.独自のレーザー座標測長技術により、10nmの測定精度を実現し、ナノレベルの加工に対応した測定精度が得られます。

【内 容】
本開発装置は、以下の技術で実現されています。

1.先端の曲率半径2μm、頂角45度の形状を持つ原子間力プローブの機構要素技術
2.プローブを高速に表面形状に追従させるフィードバック制御技術
3.測定位置でレーザー光を反射干渉させる三次元座標レーザー測長技術

【従来例】
従来の三次元測定機では、曲率半径の小さなものに対しては、測定プローブの先端がコーナーの隅まで届かずに、
ナノレベルの正確な形状を測定することが困難でした。例えば、部品の小さな窪み部や、レンズの収差に
大きく影響を与えるレンズ外周部が測れないという課題がありました。

【実用化】
2002年5月より一般ユーザーからの受注を開始します。

【備 考】
本発表の基盤技術に対して、第34回市村産業賞功績賞の受賞が決定しました。

報道問合せ先
生産技術本部 企画グループ 那須 和彦
TEL:06-6905-4853 FAX:06-6905-4100

【特長の詳細説明】
1.狭くてプローブ先端が入り込めなかった波型形状の谷部や窪み部も、曲率半径2μmの領域まで測定ができます

従来は、物の形状を測定する場合、角張ったコーナーや窪み部分等、測定プローブの先端より小さな部分には、
測定プローブが入り込めなかった為に、測定が出来ませんでした。 今回は、測定プローブの先端部の半径が
2μmの測定プローブを開発し、400mm四方という広い測定領域を維持しながら、谷部や窪み部も
測定が可能になりました。

2.高速測定により、設計値と実製作品との誤差比較や補正加工の繰り返しを容易にし、設計通りの加工形状が実現できます

加工機の加工精度だけで出せる精度は数ミクロン程度であります。それ以上の精度を必要とする部品の場合は、
一度加工を行った後、部品を測定することで、設計値との誤差把握して、その誤差領域を再度加工をします。
また、測定し、更に加工するという作業を20回程度も繰り返してようやく高精度部品が出来あがります。
本装置では、高速に測定が出来るようになり、部品完成までの作業が容易になりました。

3.独自のレーザー座標測長技術により、10nmの測定精度を実現し、ナノレベルの加工に対応した測定精度が得られます

高精度に測定を行う為には、必要とする精度の10分の1の位までの測定結果が表示されることが必要で、
なおかつ、その表示が正確なものでなければなりません。最近では、レンズ業界や半導体業界等では、
100nmの位まで精度が必要となってきました。そのニーズに充分に応えることが出来る測定精度が実現できました。

【内容の詳細説明】
1.先端の曲率半径2μm、頂角45度の形状を持つ原子間力プローブの機構要素技術

測定物とプローブをナノレベルまで近付けると、お互いの原子間で微少な斥力(反発力)が発生します。
小さな窪み等でもこの斥力を検知できるプローブを実現する為に、先端の曲率半径を2μm、頂角を45度の
円錐形状に加工したダイヤモンドをマイクロエアースライダーの先端に取り付けることによって30mgfという
微小な測定圧のプローブを実現しました。

2.プローブを高速に表面形状に追従させるフィードバック制御技術

原子間力に追従したプローブの微小上下動を検出する検出制御回路と、プローブヘッドを上下駆動させる為の
駆動制御回路があります。プローブの微小な動きを高速にプローブヘッドの駆動制御回路へフィードバック
することにより、測定物とプローブの距離をナノレベルで一定に保ちながら高速に表面形状を測定します。

3.測定位置でレーザー光を反射干渉させる三次元座標レーザー測長技術

世界の長さ標準でありますヘリウム、ネオン(He−Ne)レーザーを用いて、X、Y、Zの座標の目盛りに
使用しております。そのX、Y、Z3軸の移動距離を同時に高速かつ高精度に読み取ることで、
10nmの測定精度が実現できました。

【特 許】
国内 49件、外国 29件

【用語の説明】
[1] 原子間力プローブ
物体と物体の距離が、ナノメートル以内になると、お互いの物体を構成している原子により、
反発しあう力(斥力)が発生する性質があります。その性質を利用して、プローブと測定物との間に
斥力が発生する距離まで近付けて、斥力を発生させて、その斥力を検知しながらプローブと測定物を
一定の距離を保ちながら測定するプローブを原子間力プローブと呼んでいます。

[2] ナノメートル(nm)
10億分の1メートルの長さを、1ナノメートル(nm)と言います。

[3] 非球面レンズ
多くのレンズの表面形状は、凸面、あるいは、凹面形状をしています。その表面のカーブが、
一つの曲率半径で表すことの出来るレンズを球面レンズと言い、これに対して、レンズの中心付近と
レンズの外周付近とで曲率半径が異なるレンズを非球面レンズと呼んでいます。
光をある点に集める為に、球面レンズを使用した場合、複数枚の球面レンズを必要とし、精度面でも
一つひとつの球面レンズの加工誤差が累積されること等の欠点があるのに対して、非球面レンズを使用した場合、
1枚のレンズだけでよい為、誤差が少なく、かつ、レンズの配置スペースも小さくて済むという利点があります。

[4] ブロードバンド対応光ファイバー通信用部品
ブロードバンド時代に対応して、大容量のデータを高速に通信する場合に光ファイバーを使用して通信を
行う方式があり、光ファイバーを接続する為に用いられる光通信部品です。


 


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