LAST UPDATE 2002/03/18
●「LD(レーザーダイオード)ニュース・スクラップ」その2
●日本工業新聞JIJ web
○トヨタが半導体レーザー使った樹脂部品の溶着技術を開発
2002.3.15
トヨタ自動車は14日、半導体レーザーによる樹脂部品の溶着技術を世界で初めて開発したと発表した。
今秋をめどに堤工場(愛知県豊田市)の部品成形ラインに半導体レーザー樹脂溶着装置を導入、
インテークマニホールドと呼ばれるガソリンエンジン部品の吸気バルブ部の接合に適用する。
これにより、従来同部品の接合に用いていたボルト、ナットなど14点の金属部品のうち13点が不要と
なるため、製造コストの削減が図れるほか、リサイクルが容易となるという。
今回の技術では、接合する樹脂材料の一方を、カーボンブラックで着色したレーザー光の吸収材料とし、
他方をレーザー光を透過する染料で着色した透過材料で構成したのが特徴。透過材側からレーザー光を
照射することで、透過材を通過したレーザー光が吸収材の表面を加熱・溶融させると同時に、熱伝導に
より透過材も溶融させることで円滑な溶着を可能とした。
また、樹脂材料の成形制度の向上や独自の高度計測技術の応用により、材料溶着時のすき間をなくす
生産技術を確立。これによってレーザー溶着方式でも、これまでの金属部品接合と同様の部品強度を
実現できるようにした。
半導体レーザー装置はエネルギー変換効率が高く、装置本体もコンパクトで生産工程の省エネ・
省スペース化にも役立つことから、今後はグループ関連会社にも今回の技術を広め、応用分野を
他のエンジン部品やボディー部品に拡大する計画だ。
○プレスリリース
2002/3/14
トヨタ、半導体レーザーによる樹脂部品の溶着技術を開発
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、このほど、半導体レーザーを用い、高い接合強度が
得られる樹脂部品の溶着技術を開発した。本技術は、締結用部品を大幅に削減できることから、
省資源・軽量化、リサイクル性に優れ、さらに、エネルギー変換効率が高くコンパクトな
半導体レーザーの採用により、生産工程における省エネルギー、省スペースも実現できる。
今回の技術では、接合する樹脂材料の一方をカーボンブラックで着色してレーザー光を吸収する材料
(吸収材)とし、他方をレーザー光は透過する染料で着色した材料(透過材)で構成する。
これらを重ね、透過材側からレーザー光を照射することにより、透過材を通過したレーザー光が
吸収材の表面を加熱し、吸収材を溶融させると同時に熱伝達により透過材も溶融させ、双方の樹脂を
接合するもので、自然冷却の後は、強固な溶着強度を得ることができる。
この溶着方法は、吸収材から透過材へ熱を伝えて両方の材料を溶融させる必要があることから、
両素材間の隙間をほとんど無いように保つことが必要条件であるが、今回の開発では、樹脂材料の
成形精度の大幅な向上を図るとともに、計測技術を駆使し、材料溶着時の隙間を事実上無くすこと
により実現した生産技術である。
また、樹脂の溶融では大きなレーザー出力を必要としないため、気体や固体レーザーではなく、
よりエネルギー変換効率が高くコンパクトな設備ですむ半導体レーザーで実用化した点も特長である。
樹脂部品の接合には、現在、締結用部品(ボルト、ビス、クリップ等)や接着剤の使用、振動溶着、
超音波溶着などの方法があるが、レーザー溶着は、これらと同等以上の強度が得られ、振動や熱の
影響が少ない利点がある。このため、振動や熱の影響を回避したい機能部品や電子部品等の接合に
適するとともに、複雑な形状の樹脂部品の接合にも対応が可能である。
トヨタでは、今回開発した半導体レーザー溶着技術を、本年秋より生産する樹脂製インテークマニホールド
とこれを構成する密閉性と接合強度が必要な樹脂部品との接合に適用し、従来使用していた締結用のボルト、
ナット、ガスケット14点のうち13点を廃止する。
また、今後、同システムを関係会社にも導入し、エンジン部品、ボディ部品に順次採用を拡大していく。
以上
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