LAST UPDATE 2002/03/14
●第5話「LD(レーザーダイオード)ニュース・スクラップ」−1a
ホットなニュース目白押し!半導体等レーザーのニュースをまとめて読める様にページを新しく設けました。
新しい情報を随時追加していきますので更新は不定期です。
●日刊工業新聞社Business Line
○三洋電機、新構造の青紫半導体レーザーを開発
2002.3.14
三洋電機はイオン注入技術を用いて製造する新構造の青紫色半導体レーザーを開発した。
結晶成長させた素子を部分的にイオン注入で改質し、レーザー光を安定して発生させる構造をつくる。
従来構造の製造工程に比べて、結晶成長後の2段階のエッチングなど複雑な加工が省け、量産性にすぐれる。
次世代DVDなどの大容量光ディスクの信号読み取り向けに開発した。
今年秋にサンプル出荷し、03年4月をめどに量産する。
材料にはインジウム・ガリウム・ナイトライド系の化合物半導体を使用する。発振波長は405ナノメートル。
光出力5ミリワット、しきい値電流40ミリアンぺア、動作電流45ミリアンぺア。パッケージサイズは
直径5・6ミリメートル。イオン注入層の作用でレーザー光のビーム形状が安定し、大容量光ディスク用の
光源に要求される低ノイズ、低動作電流を実現した。
●日本工業新聞JIJ web
○三洋電機がノイズ発生を1けた抑えた青紫色半導体レーザー
2002.3.14
三洋電機は、次世代DVD(デジタル多用途ディスク)の光源に適した青紫色半導体レーザーを開発、
来春から量産を開始する。イオン注入技術を採用した新構造により、大容量光ディスク用光源には
欠かせない低ノイズ、低電流特性を向上させた。
開発した青紫色半導体レーザーは、次世代DVDの読み取り用。
イオン注入層を設け、ここにレーザー光を閉じ込めることにより、安定した光発振を実現した
「ビーム安定型構造」と呼ばれる独自構造を採用した。
従来型構造に比べ、ノイズの発生を1けた近く低減するとともに、動作電流も2〜3割抑制できるといった
特徴をもつ。
また、新構造は製造工程がシンプルで量産化が容易という。波長は405ナノ(1ナノは10億分の1)メートル、
光出力は5ミリワット。材料にはInGaN(インジウム・ガリウム・ナイトライド)系化合物半導体を
使用している。
デジタルハイビジョン映像を5時間以上録画できる次世代光ディスクでは、ディスク上の信号を読み出すための
光源として青紫色半導体レーザーが必要となる。しかし、現行の構造ではノイズなどがネックとなり、
高精度に読み出せないなどの課題があった。
9月からサンプル出荷を開始し、来春にはグループの鳥取三洋電機で量産に乗り出す方針だ。
●日本経済新聞社NIKKEI NeT
○三洋電機、青紫色レーザーを開発・来春量産へ
2002.3.14
三洋電機は13日、大容量光ディスクの録画再生機に使う青紫色半導体レーザーを開発したと発表した。
従来の青紫色レーザーと基板が異なる新しい構造で、製品化で先行する日亜化学工業(徳島県阿南市)
の特許に抵触しないという。今秋から試験出荷を始め、来年4月から量産する。開発したレーザーは
材料に窒化ガリウムの基板を使用。サファイア基板の上に窒化ガリウムの結晶層を重ねる日亜化学などの
製品とは構造が異なる。消費電流が少なく小型化に向くほか製造工程が少なくて済むので量産も容易という。
レーザーの波長は405ナノ(ナノは10億分の1)メートル。主要家電メーカーが規格統一で合意した
大容量光ディスクに対応する。三洋電機はCDやDVD(デジタル多用途ディスク)の録画再生機向けの
赤外線・赤色レーザーで約3割の世界シェアを握る大手。青紫色レーザーでもシェア確保を狙う。
青紫色レーザーは日亜化学が多数の関連特許を持ち他社へのライセンス供与をしない方針を貫いているが、
大きな市場が期待できるため、三洋電機は独自に開発を進めていた。
●
三洋電機
プレスリリース
○
ニュースリリース:2002年3月13日
−夢の大容量光ディスク実現への扉を開く−
世界初 新構造 低ノイズビーム青紫色半導体レーザを開発 次世代DVDシステム用光源に最適
三洋電機株式会社は、世界で初めてイオン注入技術を用いた新構造(ビーム安定型)低ノイズビーム
青紫色半導体レーザを開発しました。ビーム安定型構造は、従来構造に比べて半導体レーザの低ノイズ、
低電流化など高性能化が可能で、本構造を用いた青紫色半導体レーザは、次世代DVDなどの大容量光ディスク
システム用の光源として最適です。
主な特長
1. 独自のイオン注入技術により、世界で初めて新構造(ビーム安定型)による低ノイズビーム
青紫色半導体レーザを開発
2. ビーム安定型構造により、レーザ光の安定性を大幅に向上し、次世代大容量光ディスクシステム
(次世代DVDなど)用光源に必須の低ノイズ、低電流動作を実現
3. ビーム安定型構造による素子作製工程の簡便化と、上下電極構造によるチップ小型化により
優れた量産性を実現
・関連特許 25件(出願中も含む)
お問い合わせ及び資料請求先
三洋電機株式会社 研究開発本部 マイクロエレクトロニクス研究所(担当:澤田)
〒573-8534 大阪府枚方市走谷1-18-13 TEL:072-841-1278
I.開発の背景
三洋電機は、光情報処理機器分野のキーデバイスである半導体レーザの技術開発を積極的に進めており、
CDやDVDなどの光ディスクシステムをはじめとする各種光情報処理機器や計測機器用のAlGaAs
(アルミニウムガリウム砒素)系赤外半導体レーザ、AlGaInP(アルミニウムガリウムインジウムリン)系
赤色半導体レーザなどを生産・販売しています。
近年、光ディスクシステムの分野では、デジタル高品位映像を2時間以上録画できる次世代大容量
光ディスクシステム(次世代DVDなど)の開発が進められています。この新規システムを実現するためには、
光ディスク上の信号を読み出すための光源として、InGaN(インジウムガリウムナイトライド)系化合物
半導体材料を用いた青紫色半導体レーザが必要となり、今後、次世代大容量光ディスクシステムの発売、
普及とともに急速に需要が拡大すると予想されます。
この青紫色半導体レーザについて、当社はこれまで独自の結晶成長技術、素子作製技術の開発を行って
きました。今回、これらの基盤技術をもとに、低ノイズ、低電流化などの高性能化が可能となる新構造
(ビーム安定型)低ノイズビーム青紫色半導体レーザを世界で初めて開発しました。
本開発により、次世代DVDなどの大容量光ディスクシステムの実用化が可能となります。
開発は、三洋電機(株)研究開発本部マイクロエレクトロニクス研究所が担当し、生産・販売は、
鳥取三洋電機(株)デバイス事業本部 LED事業部で行う予定です。
II.新技術の特長
(1) 世界で初めてイオン注入技術を用いた新構造(ビーム安定型)により、レーザ光の安定性を大幅に向上し、
光ディスク用レーザに必要な低ノイズ、低電流特性を実現しました。
(2) 今回開発したビーム安定型構造は、作製工程の簡便化と上下電極構造によるチップサイズの小型化が
可能であり、優れた量産性を有しています。
III.その他の特長
(1) 単一横モード
1本の安定したビームで発振する「単一横モード」のため、簡単な光学系で微小スポットまで
絞ることが可能です。
(2) パッケージ
直径5.6mm小型パッケージを採用しています。
(3) 極性
+電源駆動、及び−電源駆動が選択可能です。
(4) 光出力モニター用受光素子内蔵
光出力モニター用フォトダイオードを内蔵しています。
IV.用途
次世代DVDなど次世代大容量光ディスクシステムに最適です。また、各種計測機器にも応用が可能です。
IV.語句の説明
・青紫色半導体レーザ
次世代大容量光ディスクシステムにおいてディスク上の信号(ピット)読み取り用光源として
用いられます。CD、DVDに用いる赤外半導体レーザ、赤色半導体レーザでは次世代大容量光ディスク上の
ピットサイズまでレーザ光を微小スポットに絞ることができません。青紫色レーザは波長が短いため
光を微小スポットに絞りやすく、次世代大容量光ディスクシステムにおける必須のキーデバイスです。
・ビーム安定型構造
今回開発した、イオン注入技術を用いた新構造です。イオン注入層によりレーザ光のモード制御や
電流狭窄を行うことにより、レーザ光の安定性を大幅に向上させ、光ディスク用光源として必要な
低ノイズ、低電流特性を実現します。
・イオン注入技術
イオン化した原子に高電界をかけ半導体内部に打ち込む技術です。主にSi LSI作製時に用いるもので、
半導体の不純物ドーピングなどに用いられます。半導体内部に打ち込む原子の量や深さを精度よく
制御する事ができ、再現性にも優れています。
・単一横モード
レーザビームの光強度分布が1つのピークを持っている(単峰性)モードをいいます。
VI.仕様
(ケース温度:25℃)
・光出力 5mW
・しきい値電流 40mA
・動作電流 45mA
・発振波長 405nm
・ビーム広がり角度 水平 8°垂直 30°
ニュースリリースに記載されている内容は、記者発表時点のものです。
最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承ください。
Copyright (C) 2002 Kikoh Giken Co.Ltd. All rights reserved